いつも、誤解のないように人工海水の濃さを塩分濃度(‰)でお話しているのですが、 「でも比重ではいったいどの位なの?」と聞かれることが多いので、 今回はライブシーソルトの比重を見ていただきたいと思います。
使用する比重計は精度を要求したいので軽量法検定}合格品の
【赤沼式海水用比重計 特A】を使用します。
●目盛範囲 1.000-1.030
●最小目盛 0.0005
●標準温度 15 / 4℃ (分母は比重1.000とした水の基準温度、分子は標準温度になります。)
ライブシーソルトは塩分濃度が35‰になるように水1Lに対して40.9gを溶かしたもの
で測ります。
一応念のために屈折計「アタゴ製 MASTER-S/Millα」を使ってこのライブシーソルトの塩分濃度を調べてみましょう。
一緒に、換算式に基づいて比重の目盛が打ってあるので比重の値も見ておきましょう。
| 製品名 MASTER-S/Millα Cat.No.2491 | |||
|---|---|---|---|
| 測定範囲 | 海水濃度 0~100‰
比重 1.000~1.070 (自動温度補正) |
最小目盛 | 海水濃度 1‰
比重 0.001 |
| 測定精度 | 海水濃度 ±2‰
海水比重 ±0.001 (10~30℃) |
防水保護等級 | JIS-C0920 5級防噴流形
IEC規格529 IP65 (接眼部を除く) |
この屈折計は自動温度補正機能がついており、気温が10~30℃内であれば、水温20℃での数値として自動的に表すようになっています。
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中を覗いてみるとこんな感じです。青色の部分と白色の部分とに分かれています。その境界線上の数値を読み取ります。
右側の塩分濃度で見ると35‰になっています。
比重はと言うと MASTER-S/Millαでは1.026 / 20℃になります。 |
写真左下あたりにdと上下に20、20と記されている記号があります。この意味は
下の20は比重1.000とした水の基準温度、上の20は標準温度になります。
赤沼式比重計は基準温度が4℃、標準温度が15℃となっているのでアタゴの屈折計とは標準温度も違えば基準温度も違うので比重値も明らかに変わってしまいます。
ですから、今から実験する比重値とは比較しないでくださいね。
それでは実験を始めます。
先ず、「比重は温度によって変わる。」ので、調べるにはそれなりの準備が必要です。海水の温度を標準温度の15℃にしなければいけません。
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写真のとおり、実験装置はスターラーの上にビーカーを置き、この中に水を貯めて試験海水を入れたメスシリンダーを
ビーカー内に沈め、メスシリンダー内に撹拌石を入れてゆっくりと回しておきます。 メスシリンダー内の温度を測りながら、ビーカー内にお湯や氷を入れて、試験海水の温度を15 ℃になるよう調整します。 |
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15 ℃になったらスターラーを止め、メスシリンダーの内側に当たらないように比重計をそっと浮かべて測ります。
少し見にくいですが、比重計に沿って水面の盛り上がり部分の天辺が、目盛の1.026のところにあるのが解ります。 |
結果、 ライブシーソルト35‰は 赤沼式海水用比重計 特Aでは、 標準水温15℃で比重は1.026になります。 ちなみに、水温が標準水温ではない25℃だったら、いったいどの位の値になるのか気になりますよね。・・・やってみました。 |
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1.024になりました。
比重換算表で見ると実際は1.0233になるのでやはり若干の差がでてきます。
気にするほどではないといえばその通りなのですが、25℃でこの比重計を使用する場合は1.024で合わせた方がより正確です。 |
結果、ライブシーソルト35‰は
赤沼式海水用比重計 特Aでは 水温25℃で比重は1.024 になります。
世の中には海水用の比重計はいろいろありますが、様々な点で違いがあるので一様に表現できないのが現状です。
最低でも基準温度と標準温度の表記がなければ、比重計としての精度は期待できないし、本来、測定するときも標準温度に合わせて測る必要があります。
では屈折計はどうなの?・・と言うと、
屈折計の原理は光が水の中を透過するときのその濃度のよって屈折率が変わることを利用しているので、
屈折計も水温によってその値が変わります。その誤差を修正するために今では自動温度補正機能が付いた屈折計が主流になり、
簡単に測れるようになっています。
屈折計で測る試験海水の量は極めて少ないので、直ぐ外気温と同じ温度に水温が変わります。
そこで外気温が10℃~30℃の範囲で自動温度補正機能が働く訳です。この範囲外だと補正範囲を越え、誤差が大きくなります。
なので、理想は部屋の温度が20℃位のところにいつも屈折計を置いておき、試験水を屈折計にのせてから少し待って、
水温が外気温と同じになったころに測るのがベストということになります。